半沢直樹2(2020)ネタバレ,あらすじ第8話「大どんでん返しの債権放棄」

このページは、TBSの日曜劇場「半沢直樹」(2020)のネタバレ,あらすじ第8話を吹き出し形式、会話形式でお伝えします。

半沢直樹(2020)第7話のあらすじで、曾根崎が担当していた頃に金融庁に提出していた再建案と実際に帝国航空が作っていた再建案が大きく異なっていたことを黒崎(片岡愛之助)に指摘されます。

 

半沢直樹8話のあらすじは、その続きから始まります。タイトルは「未定」です。タイトルは、わかり次第お伝えします。

半沢直樹(2020) ネタバレ,あらすじ8話

金融庁のヒアリング最終日です。

黒崎
じゃあ、昨日の宿題から片付けましょうか。半沢次長、発表してくれるかしら。なんで再建案と数字が違っていたのか。
半沢
それにつきましたが、関係者に確認しておりましたがまだ原因が判明しておりません。今しばらく、時間をいただけませんか。
黒崎
時間稼ぎするつもり?帝国航空の再建案を作成したのは誰?手を挙げなさい。
半沢
この者たちは、資産査定をしておりました。再建案はタッチしておりません。その再建案については、別の者が作成したと思われます。
黒崎
別の者?その人間をここに連れてきなさい。今すぐ!

その時です。背後から曾根崎が手を挙げます。

曾根崎「私です。審査部次長の曾根崎です。昨日のご指摘を受け、審査部にて独自に調査ををしたところ事実を究明しましたのでご報告いたします。」

黒崎
それならそうと、早くおっしゃい。

曾根崎「申し訳ございません。本来なら冒頭に発表するべきでしたが、営業第二部で調査しているとのことでしたので、控えさせていただきました。」

黒崎
それで、誰が改ざんしたの。

曾根崎「いえ、意図的に改ざんしたわけではございません。審査部で調査したところ、帝国航空側のミスで検討中の素案が渡されていたことが判明しました。御庁に提出したのは、それに基づくものであるとの結論に達しました。」

黒崎
検討中の素案ですって?

曾根崎「そうです。従いまして、本件は帝国航空側の事務ミスに起因したものでございます。」

タイミングを見計らったように、紀本常務が口をはさみます。

紀本「黒崎検査官、お聞きの通りご指摘の点は当行ではなく帝国航空側のミスによるものです。」

黒崎
帝国航空側のミスであることで間違いないの。それは、常務も確認されたと。

紀本「もちろんです。」

黒崎
いいでしょう。ただし、理由はどうあれ金融庁検査資料に誤った数字が記載されたのは事実ですからね。本件経緯については、文書で正式に回答いただきます。いいわね、紀本常務。

紀本「もちろんでございます。これについては、曾根崎くん。君が作成してくれたまえ。」

黒崎
回答書には、帝国航空の状況説明書も忘れないで。いいわね。

曾根崎「かしこまりました。」

 

田島「そんな話があるなら、事前にこちらに筋を通すのが普通でしょ。ひどいですよ。」

半沢
まったくだ。しかし、腑に落ちないな、昨夜、山久部長からそういう話は聞かなかったのか。

田島「まったく聞いていません。」

黒崎
それじゃあ、今日の本題に入りましょう。私の第一印象を言うけど、あなた方はどういう与信管理しているの。まず、帝国航空サービス。この会社の業績は、前回の検査時に赤字からの脱却とある。本当にそうなの。

田島「いえ、親会社の帝国航空の業績が悪化して見通しが悪くなっています。また、同社の業務はリストラ対象になっています。」

黒崎
だったら、正常債権からの格下げを検討するべきでしょうが。それと、京阪帝国住宅販売。この会社についてもかなり問題があるわね。それとこの会社、今はともかく筋が悪すぎないかしらね。
半沢
どういうことでしょうか。
黒崎
あなた方は、この京阪帝国住宅販売をちゃんと調べてるのか聞いてるのよ。問題ある取引先があるでしょう。どういう与信判断しているの。舞橋ステートよ。

黒崎の指摘は、細かなところまでおよびます。半沢は、そんな細かいこと知るかと答えたい気持ちでいっぱいでしたが金融庁相手では、それもできません。

半沢
それについては、調査がいたっていませんでした。
黒崎
全体的に与信の裏付けが甘い、反省しなさい。謝罪は?
半沢
申し訳ございませんでした。当行の調査に一部、不備があったようです。お詫びいたします。。
黒崎
最初からそうやって謝っていればいいのよ。だけど、それで済むと思わないでね。当庁としては、指摘事項に対する速やかな回答書を要求します。今回の答弁では、当然厳しいものになるから、そのつもりでいてちょうだい。
黒崎
付け加えておくと、意見書の交付は金融庁長官から御行の頭取に直接手渡しすることになるから、よろしく。もちろん、その様子はマスコミに公開されるから覚悟しておくことね。

半沢達にとっては、限りなく負けに近い結果でした。

田島「次長、お疲れさまでした。結果ありきのヒアリングだと思います。しかし、このままではウチの銀行が世間に誤解されるることにならないかと。」

半沢
すまん、今回は俺の力が及ばなかった。ただ、気になることもある。

田島「例の再建案のことですか」

半沢
山久部長は、確かに曾根崎に再建案を渡したとはいったんだな。その時、検討中の素案を誤って渡したという話は・・・。

田島「聞いていません。」

半沢
大事なところだ。山久部長に会って確認したい。これから、時間をもらえないだろうか。

そして、山久部長と半沢達は会います。

半沢
単刀直入に聞きます。山久さん、検討中の素案を曾根崎に渡したそうですね。

山久「検討中の?どういうことですか。それ。」

半沢
昨晩、そういうやりとりを曾根崎となさいませんでしたか。

山久「いえ」

半沢
曾根崎は、御社から検討中の素案を間違って渡されたと主張しているんです。

山久「はあ?そんなことあるはずないじゃないですか。私は、ちゃんと正しい再建案を渡していますよ。」

半沢
間違いありませんか。

山久「もちろんです。ウチは、銀行さんに渡す書類は取引銀行の数だけあらかじめコピーして準備しますから。東京中央銀行さんだけ間違うなんてことはないですね。曾根崎さんは、なんでそんなデタラメを言ってるんですか。」

半沢
申し訳ありません。つまらないことで、およびだてして申し訳ありませんでした。どうやら、私どもに行き違いがあったようです。お許しください。

そう言って、半沢は山久に深々と頭を下げて謝罪しました。

 

そして、渡真利(及川光博)と飲みにいった際に半沢は言われます。

渡真利
今回の件は、ちょっとまずかったな。紀本常務は、根回ししてるらしいぜ。
苅田
根回しって何を?
渡真利
今回のヒアリングの件さ。金融庁から突っ込まれたピンチを曾根崎が救ったってな。ついでに、半沢の対応には問題があるとさ。
苅田
なんのために、そんな根回しをしてるんだ。
渡真利
結局のところ、紀本さんは頃合いを見て帝国航空の担当を審査部に戻したいんじゃないか。もしくは、半沢を担当から外したいだけなのかもしれない。
苅田
なんで?
渡真利
半沢が債権放棄に反対の稟議を上げるからな。債権放棄に賛成する紀本常務からすると、許容できないことなのかもしれない。
半沢
担当を代われって言うなら、いつだって変わってやる。
渡真利
お前の気持ちもわかるが、それには頭取が納得する理由が必要だ。その理由が今回の金融庁のヒアリングで出来たわけだ。
苅田
だけど、わからないな。担当を変えたとしても、債権放棄したら銀行が大損をするわけだろ。銀行にメリットがあると思えないじゃないか。それは、どういうわけで?
渡真利
謎だな。半沢、わかるか。
半沢
さあな、なんぞ賛成しなきゃならないだけの理由があるんだろうよ。だけど、それが何かはわからない。
苅田
それでさ、金融庁が交付する意見書って厳しくなりそうなのか。
半沢
たぶんな。
渡真利
このままいくと、確実に半沢の次に影響することになるぜ。
半沢
俺だって、やれることはやってる。だけど、やれることに限界ってものがある。
渡真利
まさか、お前お手上げじゃないだろうな。
半沢
まさか。
渡真利
お前、本当にそれでいいのかよ。マスコミの前で、ウチの頭取がさらし者になるんだぞ。しかも、その原因はお前の力が及ばなかったからってことにされるんだ。いくらなんでも、まず過ぎるだろう。
半沢
そうかもな。

金融庁のヒアリングが終了した翌日、曾根崎が帝国航空の山久にアポイントをとりました。

山久「ご無沙汰しております。その後、いかがですか。」

曾根崎「お蔭さまでなんとかやっております。本日は、お時間を頂戴してありがとうございます。実は、本日特別なお願いがあってやってまいりました。」

 

山久「曾根崎さんから特別なお願いと言われると、緊張しますな。」

曾根崎「先日、当行に金融庁ヒアリングというものがやってきました。そこで、金融庁検査で当行が提出したデータが問題になりまして。」

 

山久「どういうことですか。」

曾根崎「どうやら、私のところで数字を書き間違えたらしく、実際の再建案と異なるものが提出されていたようなんです。行内で検討した結果、帝国航空さんに協力をいただけないかということになりました。」

 

山久「協力というと、どんな?」

曾根崎「帝国航空さんの錯誤で、再建案がまとまる前の素案をちょうだいしたということにしていただけないでしょうか。」

 

山久「金融庁にそう説明したいということですか。そういう方便であれば、何もウチに断りを入れる必要ないじゃないですか。勝手にやればいい。今のお話しは、聞かなかったことにしておきます。」

曾根崎「いやいや。そうはいかない事情がありまして。金融庁からは、御社の状況説明書の提出を求められております。それを頂戴しないといけない。」

 

山久「状況説明書?」

曾根崎「かくかくしかじかの理由で、再建案の素案を誤って当行に交付してしまったという、御社名での報告書と申しますか・・・」

 

山久「ちょっと、待ってください。確かにあのとき、私はあなたに再建案をお渡ししましたよ。その内容、間違っていました。」

曾根崎「いえ」

 

山久「間違っていないのに、間違っていたとは書けませんよ。それは。」

曾根崎「おっしゃる通りです。ただ、金融庁に対してウチの数字が錯誤だったと報告するわけにはいかないんです。」

 

山久「それは、お宅の都合でしょう。なんで、あんな数字を間違うんです。間違いようがないじゃありませんか。」

曾根崎「金融庁検査を乗り切るために、こちらもいろいろ大変なんです。正直に書くと帝国航空さんが分類されるかもしれません。すべては、帝国航空さんを守るためなんですよ。」

 

山久「ほんとうにウチのためなんですか。ご自分のためなんじゃないですか。意図的な改ざんか錯誤かは知りません。でも、仮に錯誤なら間違いは誰でもあるじゃないですか。ミスをミスと認めることがどうしてできないんですか。」

曾根崎「どうしてと言われましても、そういうものでして。」

 

山久「まったく、わけがわからない。ご自分のミスだとおっしゃればいい話じゃないですか。その概況説明書は、金融庁に提出するんでしょう。公の書類の嘘に加担するわけにはいけません。できませんよ、そんなこと。」

曾根崎「支援させていただいているじゃないですか。これからも同様の支援を継続したいと思っていますし、御社もそれは同じだと思いますが。」

 

山久「そういうのを優越的立場の乱用っていうんじゃないですか。」

曾根崎「どうとっていただいてもかまいません。もちろん、支援するかどうかは稟議で決まります。しかし、この件で帝国航空さんにご協力いただけたとなれば、行内の心証もよくなります。今後の支援も円滑に進むんじゃないですか。」

 

山久「ほう。ひとつお伺いしたいのですが、曾根崎さんは弊社の担当に戻られたのですか。」

曾根崎「いえ、そういうわけでは。」

 

山久「では、支援うんぬんという話はおかしいじゃないですか。支援からみの話は、半沢さんに相談をさせてもらいます。」

曾根崎「今回の件は、当時担当だった私がとりまとめることになっております。半沢とは無関係なんです。」

 

山久「じゃあ、さっきの支援の話はなんなんです?」

曾根崎「いや、それは~別にそれが、支援の条件になるわけではありませんから、その~」

 

山久「何をおっしゃっているのかわかりませんよ。曾根崎さん。まあ、いずれにしろそんな書類は書けませんので、お引き取りください。」

 

曾根崎は、打ちひしがれて東京中央銀行に戻りました。そして、紀本常務に相談をします。紀本は、曾根崎が金融庁ヒアリングで救世主になったことを吹聴していました。

そのため、紀本は山久のところに一緒に行くためアポをとるように曾根崎に命じました。

 

その頃、半沢も内藤(吉田鋼太郎)に呼ばれていました。

内藤部長
単刀直入に言うが、金融庁の意見書次第では担当替えがあるかもしれん。理由は、わかるな。まあ、それだけで終わればいいが。
半沢
人事の件ですか。
内藤部長
金融庁ヒアリングの対応がまずかったと一部の役員から出ている。
半沢
部長は、どうお考えなのですか。
内藤部長
曾根崎君の説明で窮地を脱したのは事実だが、それはそれでいかがなものか。ところが彼は、役員会で今やヒーローだ。
半沢
あんなのは、ただのスタンドプレーですよ。
内藤部長
その通り。しかし、ヒーローは作られる。だが、今後の成り行き次第で誰かが責任をとらなければならない。気にしたところで意味のないことだが、一応君の耳に入れておく。降りかかる火の粉は、振り払わなければならん。自分の力で。

 

その頃、紀本と曾根崎は帝国航空の山久の元を訪れていました。

紀本「ご無沙汰しております。」

山久「こちらこそ。本日は、紀本常務にまでお越しいただきありがとうございます。お元気そうで。」

 

紀本「どうですか。タスクフォースは?」

山久「ご存知の通り、好き放題やられていますよ。」

 

紀本「業界は違ってもお上に手を焼くのは同じですなあ。だが、生き残るためにはそれを乗り越えていかなくてはなりません。本日、お伺いしたのは私からお願いがあってのことです。昨日、曾根崎からもお願いに上がった件ですが、御社に悪者になっていただきたい。」

山久「弊社に虚位の報告書を作れとおっしゃるんですか。」

 

紀本「その通りです。その代わり、協力していただいただけのことはさせていただく。お互い今が苦しい時だ。この通り。」

そう言って頭を下げる紀本。

 

紀本「おい。曾根崎」

曾根崎「こちらで概況説明書を作ってまいりました。これに御社の印鑑を頂戴していただくだけで結構です。お願いします。部長。」

 

山久「概況説明書なら、もうこちらで作成しましたから結構です。」

曾根崎「作成された?どういうことでしょうか。」

 

山久「嘘は書けません。正確なところで日付やお渡しした書類のないようなどについて書いてあります。採用するかしないかは御行の判断にゆだねます。」

そういって、控えを二人に見せます。

 

紀本「控え・・・?この原本はどうされました?」

山久「先ほど、提出させていただきました。」

 

紀本「提出された?しかし、誰に?」

山久「半沢さんですよ。」

 

紀本「なぜ、半沢に渡したのです?」

山久「偶然、先ほどいらっしゃったので、もって帰ってもらっただけですよ。」

 

曾根崎は、その控えを食い入るように見ました。概況説明書には、帝国航空が間違えたことはないという事実が書かれていました。そして、曾根崎は銀行に戻ってすぐに半沢のところにやってきます。

曾根崎「貴様、どういうことだ。」

半沢
どういうこととは?

 

曾根崎「帝国航空の概況説明書だ。よこせ」

半沢
よこせと言われても無理だ。もうない。上に回した。

 

曾根崎「当行がどうなってもいいのか。あれは、山久が自分のミスを認めないためにあんな書類を書いてるんだ。決まってるじゃないか。」

半沢
面白いことを言うな。曾根崎。説明してくれるか。

半沢は、そう言って山久と曾根崎の会話がとれたICレコーダーを再生します。

曾根崎「どうして。」

 

半沢
俺は、基本的には性善説だ。だが、悪意のあるやつは徹底的につぶす。お前、山久部長が間違いを認めたくないから書類を書いたと言ったな。ふざけたこと言ってんじゃねえぞ。ここにいる全員が納得するように説明してもらおうか。

フロア中が半沢と曾根崎のやりとりを見ていました。

曾根崎「いや、これは何かの間違いだ。何かの。」

半沢
おもしろいじゃないか。どう間違ってるのか説明してもらおうか。言い逃れできると思ったら大間違いだぞ。ずいぶんとコケにしてくれたじゃないか。このことは、しっかり報告させてもらうからな。ただで済むとおもうなよ。その前に、今ここでオレたち全員に謝罪しろ。

 

曾根崎「すまなかった」

半沢
ふざけるな。そんな一言ですませようと思ってるんじゃないだろうな。謝るなら、しっかりと謝ったらどうなんだ。

 

そう言われ、曾根崎は土下座して謝りました。

曾根崎「申し訳ありませんでした」

 

半沢
お前のような奴が銀行を、この組織を腐らせるんだ。覚えとけ。

 

そして、東京中央銀行に金融庁から業務改善命令が出ました。報道陣にフラッシュをたかれる中野渡頭取。

謹んでお受けいたします。ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。

そして、金融庁長官から意見書が交付されました。主に3つの内容が書かれていました。帝国航空の分類を検討すること、行内の与信体制の見直し、航空行政を考え社会的立場から判断することの3つです。

 

田島「金融庁は、いつから国交省の出先機関になったんですかね。」

半沢にも負けた感が漂っていました。

 

その頃、紀本常務は箕部代議士(柄本明)に怒られていました。

箕部代議士
不手際だな。みっともない。

箕部が言ってるのは、金融庁のことではない。タスクフォースの債権放棄を正式決定できないことを紀本に怒っていたのです。

紀本「面目次第もございません。ただ、金融庁の意見書のおかげで、帝国航空の与信判断を早急に見直す必要があるかと。いましばらくお待ちください。」

白井大臣
ひどい話ですね。

紀本「お恥ずかしい限りです。しかし、先生方のおかげで事態は好転しつつあります。」

 

白井大臣
遅いわよ。今まで、ロクに管理もしなかった銀行員がタスクフォースの債権放棄に反対している。こうしている間も帝国航空の飛行機は、飛んでいるのですよ。あなた方銀行員は、そのことを認識しているの。
白井大臣
これで、あの中野渡とかいう頭取もわかったでしょう。乃原先生は、今月末の回答期限に銀行を集めた合同報告会というイベントにしようとおっしゃり、今日取引銀行に通達したらしいわ。それまでに、しかるべき結論を出していただかないと困りますからね。

紀本「しっかりと対応させていただきます。」

 

その頃、半沢たちは再建放棄の稟議を仕上げていました。

田島「次長、お願いします」

半沢は、腕組みしながらその稟議の最終判断をしていました。

半沢
この案件を判断するのは、議論は尽くされたな。債権放棄の申し入れは拒絶する。この結論をもって稟議を作成することにしたい。

半沢、田島たちはこの稟議に強い思いがありました。金融庁の意見書に真っ向から反対する内容だからです。

田島「この稟議、役員会では歓迎されないでしょうね。」

半沢
従うよりも、逆らう方がずっと難しい。だが、与信判断はあくまで合理的に正しい結論を導きだすことだ。意図して間違った稟議を役員会に上げたら、我々の部門の意味がなくなる。世渡りのために、結論をゆがめるわけにはいかん。

その決意をもって、半沢は内藤部長(吉田鋼太郎)に稟議を上げました。内藤は、稟議をすべて読みしばらく考え込みます。

内藤部長
わかった。これでいい。

そして、半沢達の稟議が役員会にかけられることになりました。

内藤部長
帝国航空の議案について、私から説明させていただきます。

内藤部長が債権放棄拒否の稟議を説明します。

紀本「いったい、営業第二部は何を考えているんだ。金融庁の意見書をなんだと思ってるのか。こんな稟議しか書けないなら、重要案件を任せておくことはできない。担当者に稟議を書きなおさせろ。」

紀本は、そう言って内藤をにらみます。

内藤部長
それは、致しかねます。内容が間違っているならそうさせますが、内容に誤りがないのに書き直させるわけにはいきません。

紀本「話にならないな。帝国航空の再建は政府の案件だ。金融庁の意見書を無視するのかね。君は。」

内藤部長
無視しておりません。与信管理部として、これだけ正しい結論はないと信じています。

紀本「それは金融庁の意見書に逆らうことになるんだぞ。」

内藤部長
誠心誠意検討したと申し上げております。これを踏まえて、役員会で議論をしていただけたらと考えております。議論していただいて、結論が異なるなら否認していただきたい。
紀本くんの気持ちもわかるが、内藤が言うのが正論だな。与信所属部が政治的バイアスがかかった結論を出しては、状況を読み誤るもとだ。さて、みなさんの意見を伺おうか。

そういって、中野渡頭取がいうと紀本の息のかかったメンバーが続々と債権放棄の方に話を傾けていきます。そして、紀本が再び言います。

紀本「目先の損失は痛い。しかし、ここで航空行政の影響を無視して当行の利益を優先するわけにはいきません。世論は、完全に債権放棄に傾いています。ここは、タスクフォースに基づいた支援を行うべきじゃないでしょうか。」

内藤部長
一つ、よろしいでしょうか。債権放棄がいかにも金融庁の意向であるかのようにおっしゃいますが、本当にそうでしょうか。金融庁の意見書には、航空行政の影響への再検討と書かれていましたが決して債権放棄に賛同しろという意味ではないのではないでしょうか。
内藤部長
我々が最優先するべきは、金融システムの安定化です。我々は帝国航空を助けると言っている。企業融資とはなんなのか。与信判断をして融資をして、回収する。この原則を維持できるのに、意見書の表面的解釈で金融業の本質を自ら放棄するんですか。これが天下の東京中央銀行の与信判断として、本当に正しいのでしょうか。私は、債権放棄には断固として反対です。

いつになく熱い内藤の言葉に役員会が静まり帰ります。しかし、紀本が再び発言を始めます。

紀本「そんなものは、詭弁だよ。君はニュースを見てないのか。金融庁が債権放棄に前向きだと一斉に報道されているのを知らないのか。」

内藤部長
マスコミの報道が常に正しいわけではありません。現に、なにかあればすぐに貸し渋りだの貸しはがしだの実態とかけ離れたことを言われるじゃないですか。常務は、それでもマスコミが正しいとおっしゃるんですか。
内藤部長
債権放棄をしなければ帝国航空の再建ができないというならまだわかります。再建可能なのに、政治ショーに加担して巨額の損失を計上するのですか。

紀本「これは、そろばん勘定で解決するべき問題ではないと申し上げている。私は債権管理担当役員として、この結論に銀行員生命をかけようと思います。」

どういうことだね。紀本くん。

紀本「もし、債権放棄拒絶の稟議通りなら、私の役職を解いてからにしていただきたいと申し上げています。今回の件は、議論できめる類のものではない。議論をつくしたところで、正解もないでしょう。内藤君がいうのも一理ある。しかし、当行だけが足並みを乱して収益確保に走るというのは、絶対に回避するべきだ。絶対にです。この稟議を否認し、タスクフォースによる債権放棄を受け入れたい。そうするべきだ。もし、それが受け入れられないのであれば、常務取締役の役職を返上します。」

そうか。わかった。君がそこまでの覚悟なら、私もこれ以上はいうまい。この稟議は紀本くんの責任において否認することにしたい。それでよろしいか。

紀本「ありがとうございます。」

内藤部長
否認されるなら、条件付きにしていただきたい。紀本常務の意見は、競合他行もまた同様に債権放棄を承諾するという前提に立たれていると思います。ですが、もし開発投資銀行がこの債権放棄に反対の立場を表明した場合は、その限りにあらず。その条件を付していただきたい。

紀本「往生際が悪いな。開投銀はすでに債権放棄に前向きだ。そんなものは、条件にならない。」

開投銀の態度は知らないが、ウチが債権放棄を表明したところで、肝心の開投銀が反対では意味がない。わかった。否認はするが、その条件をつけよう。それでいいか。
内藤部長
ありがとうございます。

紀本は、債権放棄を行内でとりまとめたと箕部に報告します。

箕部代議士
そうか。それはよかった。
白井大臣
それにしても、なんでこんなに時間がかかったんですか。
箕部代議士
まあいいじゃないか。白井大臣。これで、タスクフォースが帝国航空の再建を果たすお膳立てができたんだ。今までのことは、水に流してやれ。
白井大臣
本当に、銀行というところは。
箕部代議士
今後、銀行と付き合っていくこともあるだろうし、こういうことも勉強だ。な、紀本君。

紀本「どうぞよろしくお願いいたします。」

そして、その席に乃原も後からやってきました。そして、箕部が乃原に紀本を紹介します。

箕部代議士
こちらは、東京中央銀行の紀本くんだ。長年お世話になっている人でね。
乃原弁護士
お互い知っていますよ。
箕部代議士
なんだ。そうか
乃原弁護士
紀本とは、小学校の同級生なんですわ。こいつは、当時の学級委員でね。私なんか、紀本の家来みたいなもんでしたわ。
箕部代議士
今、紀本君から吉報を受けましてね。東京中央銀行がタスクフォースの債権放棄に同意を
乃原弁護士
ええ、伺いました。ずいぶん遅いがまあ、首の皮一枚つながったなあ。

実は、乃原は昨年に紀本に会っていました。その時に、箕部と旧東京第一の紀本の黒い関係のことをつつかれていました。

乃原弁護士
あんな金貸してええんか。世間に知られたら、箕部先生もえらい困るやろな。お前ら、みんな知ってて融資したんやろ。不適切極まりないな。

紀本「なんのことかわからなんあ。」

乃原弁護士
ほんなら、これ週刊誌に話してもええな。真相がどうかは、記者が調べればわかるやろ。

紀本「なに考えてんだよ、やめてくれよ。」

乃原弁護士
そうか。やめてほしいか。それなら、こっちの話を一つ聞いてくれ。ここだけの話やけど、今度俺は政府の組織を任されることになった。

紀本「政府というと、再生機構とかか。」

乃原弁護士
正確に言うと、政府ではなく国土交通大臣の諮問機関になる。

紀本「誰がなるかは、まだ・・・」

乃原弁護士
白井亜希子が任命されるらしい。白井大臣は、任命されたらある会社の再生を真っ先に考えてな。その旗ふり役を俺に打診してきた。まだ返事はしてへんけど、引き受けるかどうかをお前の話を聞いてから、決めようと思ってるんや。

紀本「ちょっと、待ってくれ。俺の話がそこに絡んでくるんや。そもそも、どこの会社の再生だ」

乃原弁護士
帝国航空

紀本「なんでや。あそこは、再生の道筋がついてるで。この前、有識者会議で再建案が決定して、ウチもお墨付きを出したばかりや。」

乃原弁護士
その再建案は、否定する。憲民党が作った再建案は採用せえへん。それが進政党としての方針だ。

紀本「それやったら、はよせんと時間ないぞ。」

乃原弁護士
債権放棄してくれへんか。銀行に債権放棄してもらいたいんや。開投銀は、今までの与信スタンスからしておそらく引き受けるやろ。お前のところにも、7割、500億。頼めるか。

紀本「そんな無茶な。債権放棄せんでも再建できるはずや。500億なんて、いくらなんでも巨額すぎる。アカン、それは。」

乃原弁護士
再建案の練り直しだけでは、憲民党との違いがうちだされへん。誰にでもわかる形でスピード再建してみせたいんや。そのためには、債権放棄してもらわなアカン。

紀本「冗談言うなよ。そんなことできるわけないやろ。」

乃原弁護士
そしたら、週刊誌に話すまでや。覚悟しておけよ。お前には、ずいぶんといじめられたからなあ。40年分の利息をつけてお返しや。

紀本「頼む。そういう波風たてるような真似はせんといてくれ。」

乃原弁護士
波風やて?アホなこというな。そんな些細なもんやろ。これは、正義の告発や。お前の銀行がやってることは、反社会的行為そのものやないか。

紀本「同級生の仲やないか。」

乃原弁護士
どんな同級生や。人のことさんざん小馬鹿にしよって。お前が俺にしたこと、お前は忘れても俺は絶対に忘れへんで。

紀本「子供の頃の話じゃないか。」

乃原弁護士
そうか。子供の頃の話か。ほんなら大人の話、しようやないか。帝国航空を救済するという大義名分で、500億の債権放棄をするか旧東京第一の問題貸し出しを公にして、勢力争いで惨めな敗北w喫するかどっちが得か考えてみんかい。

紀本「そやけど、お前さっき白井亜希子の諮問機関任されているいうたやないか。箕部は、白井の後ろだてやで。お前がいってること矛盾してないか。」

乃原弁護士
そやから、お前の返事を聞いて諮問機関のリーダーを受けるかどうか決める、いうてるやないか。もし、お前がノーなら俺は知ってる情報をばらす。それで箕部や白井がどうなろうと俺は、痛くもかゆくもない。そもそも、ああいう奴らは大嫌いや。

紀本「お前の目的はなんや。」

乃原弁護士
おれは、帝国航空を一気に立て直した評価が欲しいだけや。

紀本「わかった。債権放棄を呑むように働きかけよう。」

乃原弁護士
働きかけるやて。ふざけるな。債権放棄は絶対に呑めよ。

紀本「わかってるから。」

 

そして、乃原はもうすぐ実現するであろうタスクフォースの債権放棄を合同報告会として盛大なセレモニーとするように箕部と白井大臣に約束するのでした。

合同報告会当日になります。田島が半沢に漏らします。

田島「金もないのに、なんでこんな立派なところでやるんですかね。」

半沢
乃原の趣味だとさ。山久部長たちは、社内でやりたかったけど見栄えする方がいいと乃原が決めたとさ。それでいてお金は、帝国航空もちだ。

そして、合同報告会が始まります。

乃原弁護士
我々、タスクフォースはここ数ヶ月の検討を経て白井大臣に帝国航空の再建案を提案することになった。取引各行には、かねて再建案の一角をなす債権放棄を頼んでいたが、本日この場で意見を確認したうえで、国民の皆様にお知らせしようと思う。

乃原たちは、時間がきたのを確認して順番に決をとっていきます。債権額が小さい銀行から順番に発表します。大東京銀行は債権放棄を受け入れました。

白水銀行は、準主力(東京中央銀行)と主力(開投銀)に準ずると発言します。そのことに、乃原は嫌味を言いますが先に進めていいます。そして、ついに東京中央銀行に回ってきます。

乃原弁護士
東京中央銀行さんよ。お宅の報告を聞かせてもらいましょうか。そうすれば、主力だの準主力だの発言も聞かなくてすむからな。
半沢
それでは、東京中央銀行の所見をここに述べさせていただきます。債権放棄について、昨日、当行役員会で正式な対応を決定いたしました。その前に、根拠が明示されていないこのような提案について
乃原弁護士
ここは、意見発表の場じゃないんだよ。

そこに、開投銀の谷川らが部屋に入ってきました。

乃原弁護士
それで、聞いてるのはお宅の結論なんだよ。結論。
半沢
それでは結論を申し上げます。東京中央銀行はこの債権放棄を拒絶します。
乃原弁護士
そんなバカな話があるか。東京中央銀行は、役員会で債権放棄を決定したはずだ。デタラメいうのもいい加減にしろ。
半沢
いい加減なことを申し上げてるつもりはありません。私どもの決議には、開投銀が債権放棄に同意したときに限るという条件がついております。
乃原弁護士
なに?しかし、開投銀はまだ・・・

すると、開投銀の谷川が発言をします。

谷川「到着遅れたことをお詫び申し上げます。ただいま、結論をという話がありましたので簡潔に弊行の結論を述べさせていただきます。開発投資銀行は、タスクフォースによる債権放棄の要請について、見送りの決断を下しました。以上です。」

 

乃原の表情は、みるみるうちに覇気がなくなります。

乃原弁護士
もういい。これまで。今日は、おしまいだ。

そう言って、足早に会場から去っていきました。

 

田島「心臓が口から飛び出るかと思いましたよ。」

半沢
まったくだ。

田島「彼女、やりますね。開投銀の中をまとめるのは大変だったでしょう。」

半沢
だろうな。だが、彼女は最後まであきらめずにやり遂げたんだ。さすがサッチャー。鉄の女だ。

 

紀本が白井大臣と乃中のいるところに行くと、重い空気がながれています。

紀本「遅くなりました。」

乃原弁護士
債権放棄が条件付きになっているとは、どういうことか。そんな話聞いてなかったぞ。おかげで、記者会見が台無しじゃないか。

紀本「それは、頭取が担当サイドの意見を取り入れてしまって。」

乃原弁護士
なんで、俺に言わなかった。そういう大事なことはきちんと事前に報告しろといっただろうが。

紀本「しかし、開投銀は間違いなく賛成する。君もそういったはずだ。」

乃原弁護士
開投銀の民営化法案が閣議決定されてしまうとは、まったく予想外のことだった。そもそも、なんで法案に賛成されたんです。大臣が反対すれば、すむ話だったはずだ。
白井大臣
どういうことなんでしょうか。確かに、私は賛成しましたがそれは官僚の天下り批判を受けた首相の方針に従ったままです。それがなにか問題ですか。

閣議決定は、閣僚のうちだれか一人が反対すれば法案を葬ることができたのです。

乃原弁護士
大問題ですよ。開投銀の態度を覆させたのは、あんんたがた進政党だ。自分で自分の首をしめてどうするんですか。開投銀は、民営化を恐れていたからこそ我々に協力しようとしていたのに、それを台無しにしたんですよ。肝心な時に病欠とは、田所大臣の首をしめてやりたいよ。
白井大臣
そんな重要なことだと誰も私に説明してきませんでしたよ。先生もどうして言ってくれなかったんです。
乃原弁護士
そんなことは、説明するまでもないことだ。官僚にしてやられたんだ。脱官僚をかかげた進政党に対する官僚の意趣返しだ。理想は結構だが、現実を知らないものが理想を語ったところで結局は、恥を搔かされるのがオチだ。
白井大臣
それで、帝国航空の再建は?
乃原弁護士
なんとかしますよ。

そして、乃原は紀本に言います。

乃原弁護士
お前にはもう頼まない。失望したよ。

紀本「お前、どうするつもりだ。」

乃原弁護士
こうなったら、何がなんでも銀行に債権放棄を認めてやるさ。我々のメンツをつぶした償いは、必ずしてもらうからな。

 

週明け、田島が帝国航空の資料を見て半沢に言います。

田島「半沢次長、妙な融資を見つけたんですが」

 

帝国航空の旧東京第一時代の資料に大きな不明点があったのです。半沢直樹2第8話のネタバレ,あらすじはここまで。半沢直樹2第9話のネタバレ,あらすじにつづく。

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